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がん治療を始めます
目次

標準治療って何?

乳がん治療の種類

乳房再建手術について

2.乳がん治療の種類

局所治療と全身治療

 

乳がんの治療を大きく分けると、外科手術、放射線治療という「局所治療」と
薬物療法という「全身療法」があります。

乳がんの初期治療は、患者さんの症状や様々な条件を考慮し、
最適な局所療法と全身療法を組み合わせて行います。

最近は、薬物療法も外来診療で行なわれるようになり、
点滴ではなく、口から飲める抗がん剤も登場しています。
また、効果の高い吐き気止めの薬など、副作用対策も進んだおかげで、
化学療法を受けながら仕事をする、ということもできるようになりました。

外科手術

乳房にできたがん組織、および周囲の正常な組織を切除します。
標準的な手術は乳房の一部分を切除する「乳房温存手術」、
または乳房とわきの下のリンパ節を切除する「胸筋温存乳房切除術」です。
現在はこの2つの術式がほぼ半々になっていますが、乳房温存手術が増える傾向にあるようです。
しかし、がんの数や広がりによっては胸筋温存乳房切除術を選ぶことも少なくはありません。

また、腋窩リンパ節への転移がある場合は、再発防止のため腋窩リンパ節郭清を行います。
腋窩リンパ節への転移が無い場合でも、センチネルリンパ節生検を行い、センチネルリンパ節に
転移があった場合は、同様に腋窩リンパ節郭清を行います。

放射線治療

放射線をがん細胞に照射し、遺伝子にダメージを与えることでがんを小さくします。
乳がんでの放射線治療は手術後の再発リスクを低くするために多く行われており、外来での治療が可能です。

薬物療法

薬物療法は大別すると「抗がん剤治療」「ホルモン療法」「分子標的治療」の3種があります。
薬物療法の目的には、手術前にしこりを小さくするためや、手術後の再発予防、転移・再発治療での
患者さんの生活の質(QOL)の向上、延命などがあり、それぞれによって使用する薬が異なります。

・抗がん剤療法
ホルモン療法、分子標的治療に効果が期待できない患者さんに適用されます。通常は複数の抗がん剤を
組み合わせ、術後の再発防止や転移・再発治療では症状の緩和、QOL向上のために使用します。

・ホルモン療法
乳がんの中には、女性ホルモン(エストロゲン)に影響されて、がん細胞が増殖するタイプがあります。
ホルモン感受性がある乳がんはホルモン療法を行うことで、ホルモンの分泌や働きを阻害し、
がんの転移・再発を予防します。

・分子標的治療
がん細胞の増殖にかかわる特定の因子を標的とし、その働きを阻害することで、術後の乳がんの再発を
予防するのが分子標的治療です。乳がんで用いられる薬はトラスツズマブ(ハーセプチン)で、
乳がんの増殖に関わると考えられる受容体「HER2(ハーツ―)タンパク」の働きを阻害します。
乳がん患者さんの1/4はこのHER2タンパクをもっているので、分子標的治療の効果が期待できる
と考えられます。

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